マージンコール
マージンコールとは、ロスカットと似ています。
ロスカットと同じように、証拠金から(未実現)損失を引いた金額が一定割合を下回った場合、強制的に決済がされてしまうルールです。
しかし、マージンコールは、次の点でロスカットと違います。
一日一回だけ金額のチェックがされる
(ロスカットは15分から30分に一回程度)
マージンコールの状態になってから、決済されるまで、約1日ぐらい猶予がある (ロスカットはロスカットラインを下回った瞬間に決済される)
全額決済されるわけではなく、マージンコールの状態が解消される分だけのポジションが決済される(会社によっては、 マージンコールでも全額決済される場合もある)
だいたいマージンコールラインは、ロスカットラインより大きく設定されます(例えばマージンコールラインが50% でロスカットラインが20%など)。なので、
マージンコールはロスカットに比べて、 ゆるいルールだけど先に適用されるルール
といえます。
(例) 1ドル=100円で保証金は100万円
10万ドルを購入(レバレッジ10倍)
マージンコールラインは50%
ロスカットラインは20%
1ドルの値 保証金ー損失 保証金維持率 マージンコール&ロスカット
97円 70万円 70% セーフ
95円 50万円 50% マージンコール
92円 20万円 20% ロスカット
この例を参考に、マージンコール・ルールで何が起こるかをご紹介します(マージンコールのルールは、ほぼ下と同じですが、 業者・会社によって異なる場合があります。)
一日が終わった時点(業者・会社によりますが、NYマーケットが閉まった時点や東京マーケットが閉まった時点などが多いようです)で、 1ドル=95円を下回っているとマージンコールがメールなどで連絡がされます。
その瞬間には、何も起きませんが、メールには以下のどれかをするように指示があります。
証拠金(保証金)を追加入金する
ポジション(通貨購入量)を減らす
それで、どちらかをすればいいのですが、翌日の午後3時までに何もしなかった場合、またはしていても、 まだ保証金維持率を上回れない場合は、保証金維持率が上回ることができるまで決済をします。
一方、その日のうちに、ドルが急落し、95円を通過して、92円にまで達してしまったとします。そうなると、 その時点でロスカットルールが発動され、全てのポジション(ドル以外も含めて)が決済されてしまいます。
なお、ほとんどの業者・会社はロスカットルールを設けていますが、マージンコールを設けているのは半数ぐらいです。